河川の概要 鳴瀬川

【概要】
鳴瀬川は、宮城・山形県境の舟形山(標高1,500m)に源を発し、奥羽山系の山水を集め、東へと下り加美町で田川、花川等を合わせ、大崎市で多田川及び、人口河川である新江合川を合わせて大崎平野を貫流していきます。松山をすぎてから南へ流路をかえ、鹿島台で北泉ヶ岳(標高1,253m)から源を発する右支川吉田川と併流しながら東松島市野蒜で合流し石巻湾に注ぐ。

【河川の諸元】
河 川 名: 鳴瀬川水系 鳴瀬川
源  流: 宮城・山形県境 船形山
流域面積:水系全体1,130Ku
       (宮城県面積の約30%
流路延長:89m
流域人口:281村の約16万人

 

【自然環境の概要】
鳴瀬川・吉田川の上流域には、県立自然公園に指定されている船形連邦が位置し、清冽な水と豊かな自然に含まれた麗美な景観を呈している。
 中流域には、山地河川から平地河川に移行する漸移帯で、自然と田園・町並みがあいまって良好なの景観を呈す。市街地に隣接する広い高水敷には、運動場やあゆの里公園などが整備され、スポーツ・イベント・レクリエーションなどの人々の憩いの場として利用されている。
 下流域は、明治時代の野蒜築港や北上・東名運河などの壮大なプロジェクト跡が残されており、広大な水面と周辺の豊かな自然環境を有している。

 

【動植物】
鳴瀬川、吉田川の水源、奥羽山系は、ブナ林があり、ツキノワグマ、カモシカなどの野生動物の生息地です。鳴瀬川、吉田川はヨシ原が広がり、ヤナギ゙などの植物も多く群生しています。そのため、オオタカ、カワセミ、ゲンジボタル、天然記念物のマガンなどの貴重な生物が生息しています。また、このほかにもホンドタヌキ、ホンドキツネ、ホンドイタチ、ニホンアマガエル、ニホンアカガエルなどといった哺乳類や両生類も生息する。

 

 

上流に多い

下流に多い

鳥類

オオタカ、ムクドリ、オオヨシキリ、ヒヨドリ、
トビ、カワセミ、キジバト、カッコウ、モズ

セッカ、カクセキレイ、カシラダカ、ホオジロ、
ゴイサギ、カルガモ、ヒバリ、ホシハジロ、
オオクチョウマガモ、アオサギ

魚類

コイ、オイカワ、ウグイ、ギンブナ、ゲンゴロウブナ、カマツカ、ニゴイ

アブラハヤ、ニッコウイワナ、アメマス、アユ、
マハゼ、ヤマメ、サケ、ウキゴリ、
シマヨシノボリ、スナヤツメ、シマドジョウ

この他にも多くの鳥類・魚類が生息する。

 

鳴瀬川の概要

 鳴瀬川は源を宮城・山形県境の舟形山に発し、奥羽山脈の山水を集めて東へと下り、途中、田川、多田川、新江合川などと合流し、大崎平野を貫流していきます。また、大崎市鹿島台で北泉ヶ岳から発する右支川・吉田川と併流しながら鳴瀬町(現東松島市)で合流し石巻湾に注ぐ、幹線流路延長89m、 流域面積1,130Kuの宮城県内有数の一級河川です。

人生の大半を治水に費やした鎌田三之助イメージ
人生の大半を 
治水に費やした
鎌田三之助

川と人のつながり

 人々の暮らしに多くの恵みと潤いを与えている鳴瀬川。その流域は2市8町1村からなり流域人口は約16万人。鳴瀬川流域では、藩政時代に「本石米」の舟輸送が栄えたところで、明治になっても、壮大な野蒜築港や日本有数の運河などで文化が作られてきました。しかしこの川もしばしば大洪水に見舞われ、古くは元禄の時代より治水工事、沼地の干拓などが行われ、その結果わが国でも指折りの穀倉地帯として発展をとげてきたのです。さらに最近では東北新幹線や自動車道などが整うことにより、いっそうの注目を浴びる地域となっています。

鳴瀬川の名前の由来

 昔、鹿島神社という神社に奉ずる成瀬寺とよばれるお寺があり、この近くの川を成瀬川とよぶようになりました。その後「成」が「鳴」に変化したといわれています。音を鳴らせる瀬の様子を表したとも考えられています。

 

国土交通省 東北地方整備局 北上川下流河川事務所ホームページ■河川の概要 鳴瀬川より引用しております。